三つ子の魂、100まで

会社で新人の教育を担当することになった。
しかも、この前学校を出たばかりのバリバリの新卒者がやってきた。
真っ白な彼らに知恵をつけるのが自分だと思うとちょっとうれしくなってくる。

久しぶりに新卒の頃に担当したエンジニアが帰ってきた。
しばらく顧客のところで開発をしていたので、2年ぶりの再会だ。
ということで、ちょっと飲みに行ってみた。
三つ子の魂、100までというが、まさに、新人の頃に仕込まれたことは覚えている。
その言葉で彼が口火を切ったのは、顧客にだすレポートの書き方のことだった。
確かに新人の頃は、小学生の作文のようなレポートのがっかりしながらも赤ペンを入れていた覚えがある。
新卒者とは不思議なもので、ほんの数日前までは、最終学年の先輩として後輩にげきを飛ばしていたはずなのだが、急に会社員になると、新人になり、何も知りません状態を演じる。
私たちもそれをわかっていて、あいさつの仕方から教えるのである。
が、よく考えると知らないはずがない。
今や勉強だけしかしていない学生などいるわけもなく、なにかしらのバイトをしていたり、スポーツをしていたりと大人とのかかわりや社会人としての活動をしている。
だから、やったことがあるはずだし、私からみると、今更感があった。
だが、レポートに関しては別である。
これがまたひどい、としか言いようがなかった。
だからこそ、少しでも「おっ」と思ってもらえる技や知恵を伝授したわけである。
その甲斐あって、彼のレポートは、今ではかなりの高評価なのだという。
ちょっとうれしい育ての親であった。

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